ロードバイクの技術・知識

ロードバイクで走るのに必要な12の筋肉とその重要性まとめ

ロードバイク 筋肉

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ロードバイクで走る上ではどのような筋肉が必要なのだろう?自転車で走る筋肉と言えば太もも・・・そう漠然と考える方も多いだろう。

さて、ロードバイクのプロ選手をツールドフランスなどで見ることがあると思います。

彼らを見ると一部のスプリンター(ゴール前の直線に勝負をかけるタイプの選手)という選手を除き、ほとんどがやせ形で一見虚弱体質のような選手も見られます。

多くのアスリートが性別に限らず全身の筋肉が発達しているのに対し、ロードバイクという機材を使うとはいえ、対照的な体つきをしています。

そんな競技なので、一見筋肉を鍛える意義はないように思われますが、実は筋力をつけることは重要で必要な筋肉が数多くあります。

今回ロードバイクで走る上で必要な筋肉を部位別に紹介しお話ししていきます。

ロードバイクを乗る上で筋肉が必要な理由

ロードバイク

ロードバイクを乗る上で筋肉は必要です。

時に100㎞をゆうに超える距離を高速で走る必要があるため、本当に筋肉がない状態ではとても走りきることはできません。

しかし具体的にどんな目的で筋肉が必要なのでしょうか。

このことについて少し触れます。

ロードバイクは肉体がエンジンであり安定装置

ロードバイク

ロードバイクに筋肉が必要な理由は何でしょうか。確かに下肢(下半身)はペダルを漕ぐうえで非常に重要ですが、体幹(胴体)や上肢(腕から手の部分)を鍛える意味は何でしょうか。

それはロードバイクの乗車姿勢である前傾姿勢を安定させる意味があるのです。

ロードバイクは空気抵抗を最低限にして全力で漕ぐのですが、その際前傾姿勢を取る必要があります。

筋肉がないとこの姿勢を取ることができず、空気抵抗をもろに受けてスピードが出ないばかりか、体がブレて疲労も貯まり、100km以上などとても漕げません。

更に筋肉は路面の衝撃を緩和させる働きもあります。

衝撃は体力を削る作用があるため、長距離を早く走るためには筋肉の力は必須なのです。

ロードバイクに必要な筋肉:体幹筋

早速部位別にロードバイクに必要な筋肉をお話ししていきます。まず体幹筋です。

これは体の胴体部分の筋肉で、主に姿勢の保持や下半身のパワーを効率よく発揮させるための安定性を与える役割のある筋肉です。

主な筋肉である大胸筋、広背筋、脊柱起立筋、そして腹直筋を紹介します。

大胸筋

大胸筋

大胸筋は胸の筋肉で胸板と呼ばれる筋肉です。

筋肉隆々の方で一番目立つ筋肉ではないでしょうか。

この筋肉の作用は身体のブレを安定化させる作用や上肢からくる衝撃を緩衝する作用があります。

腕立てや胸を張るようにして負荷となるものを引っ張るチェストプレスで鍛えられます。

広背筋

広背筋

広背筋は背中の両サイドにある筋肉です。

背中の外側のラインを作っている筋肉というイメージが分かりやすいと言えます。

この筋肉は前傾姿勢の保持や下半身の安定化の作用があります。

懸垂やおもりをロープで引っ張り上げるプルダウンという運動で鍛えることができます。

脊柱起立筋

脊柱起立筋

脊柱起立筋は背中の中央、ちょうど背骨を支えるようにしてついている筋肉です。

体の支柱のような存在の筋肉というイメージです。

これは主に前傾姿勢の維持や広背筋などによる身体を安定化させるパワーを骨盤等に伝える働きをします。

広背筋のようなメニューでも鍛えられますが、脊柱起立筋をメインに鍛える場合はうつぶせから身体を反らすバックエクステンションという運動が効果的です。

腹直筋

腹直筋

筋腹直筋はお腹の筋肉です。田の字に割れたシルエットや六つに割れた様子からシックスパックと呼ばれる筋肉でもあります。

呼吸にも関与する筋肉なので呼吸しやすくなるという効果がメインですが、背中の筋肉同様前側からも身体の安定を支える作用があります。

また骨盤を安定させることから、ペダリングの効率を上げる作用もあります。

腹筋(ちょっとカッコイイ言い方でクランチとも言います。

)やプランクというつま先だけ足を支えた四つん這い姿勢によっても鍛えることができます。

ロードバイクに必要な筋肉:上肢筋

筋肉:上肢筋

ロードバイクというと下半身の筋肉が重要で腕の筋肉はほとんどいらないというイメージがあります。

実際にプロのロードバイク選手も腕が細い選手が多くさほど重要でないように見えますが、実は体脂肪が少ないだけで十分な筋量を要求される部位でもあります。

三角筋

三角筋

三角筋は両肩の筋肉です。ちょうど肩のシルエットを作るパッドのような形状をしています。

この筋肉は地面からの衝撃を緩衝するほか、スプリンターと呼ばれるタイプの選手の場合特に重要で、下半身の瞬発的なパワーを受けて効率よく前へ進む力に変える作用があります。

これによりブレなくロードバイクが直進していくのです。

この筋肉はダンベルショルダーブレスというおもりを持ち上げる運動や横に持ち上げるサイドレイズなどが効果的なトレーニングです。

上腕二頭筋

上腕二頭筋

腕二頭筋は力こぶの筋肉です。一見ロードバイクと関係なさそうな筋肉ですが、衝撃の緩衝作用やロードバイクの直進性の確保の作用があります。

つまり、長時間乗るために重要な筋肉と言えるのです。

この筋肉はアームカールというウェイトやチューブを使って肘を曲げ込んでいく運動で鍛えられます。

上腕三頭筋

上腕三頭筋

上腕三頭筋は上腕二頭筋の裏にある筋肉です。

ちょうど上腕二頭筋とほぼ正反対の働きをします。

言い換えれば、上腕二頭筋の作用のバランスをとるための筋肉で緩衝作用、直進性の確保に働きます。

こちらも長時間の走行に不可欠な筋肉です。

腕立て伏せ(プッシュアップ)などで鍛えられますが、単独で鍛える場合はディップスと呼ばれる両手でバーや安定した台などを持ち間に身体を入れて身体を持ち上げたり下げたりする運動が効果的です。

ロードバイクに必要な筋肉:下肢筋

筋肉:下肢筋

ロードバイクのメインと言ってもいいくらい重要な筋肉です。

ペダルを漕ぐいわばロードバイクのエンジンです。

それ位重要な筋肉と言え、モモはもちろんのことふくらはぎも足首をコントロールする筋肉として非常に重要です。

大腿四頭筋

大腿四頭筋

モモの前側の筋肉でペダルの頂点から真下(上死点から下死点)までの踏み込みで大活躍する筋肉です。

単独では人体最大の筋肉の一つ、出力の源と言っても過言ではありません。

鍛え方は実際に乗るという手もありますが手軽なものとしてスクワットがあります。

また四つん這い姿勢から左右の手足を交互に挙げるダイアゴナルという筋トレも有効な方法です。

ハムストリングス

ハムストリングス

ハムストリングスはモモの裏の筋肉です。

ちょうど大腿四頭筋と対にあるような位置に付着しています。

ペダルの頂点から真下(上死点から下死点)までの踏み込みを安定させるための引き足として活躍し、更にビンディングと呼ばれるペダルの固定具を付けている場合は引き足として上死点までペダルを足に持ってくる際に活躍します。

単独で鍛えたい場合はうつぶせ姿勢から膝を曲げるレッグカールを行います。

腓腹筋・ふくらはぎ

腓腹筋・ふくらはぎ

腓腹筋はふくらはぎの後ろの膨らんだ部分の筋肉です。

これは主にももで作られたペダルの回転パワーをペダルへ安定して伝達させる作用のある筋肉です。

基本的に乗ることでも鍛えられますが、つま先立ちをしたり降ろしたりするカーフレイズという運動で鍛えられます。

その他のインナーマッスルにも注目

インナーマッスル

上記までが一般的に言われている必要な筋肉ですが、実際は深層にある以下の筋肉(いわゆる体幹のインナーマッスル)も重要な役割を果たします。

基本的にこれらの筋肉はパワーを出すのがメインの筋肉ではありませんが、それらをコントロールする筋肉として重要です。

腸腰筋

足の付け根の関節、股関節を安定化させる筋肉で骨盤や背骨(腰椎)から出てモモの骨(大腿骨)へ付きます。

これはかなり深い場所にある筋肉ですが、背中から伝わった安定を保つパワーをモモへ伝達したり、モモの引き上げる力をアシストする作用があり、安静性とパワーアシストの両方の作用があります。

仰向けに寝た状態で脚を上げるレッグレイズや更にその姿勢から上半身を持ち上げるVシットキープが有効です。

腹横筋

腹筋の更に奥にある筋肉で上肢に力が入る時、体幹を安定化させる筋肉です。

ちょうど上肢の筋肉の黒子のような役割をします。

強制的に息を吐く作用もあることから、ここ一番で活躍する筋肉でもあります。

フロントブリッジというプランクのような姿勢の筋トレが効果的です。

まとめ

ロードバイクは究極的には全身運動です。ただ下半身だけの筋力をつけても高速で長距離の移動を要求されるロードバイクでは有効な方法とは言えません。

今回紹介した筋肉は特に必要な筋肉であって、実はすべての筋肉が何かしらの働きをしています。

ただ、基本はこれら10数個の筋肉を鍛えることが必要です。

十分な筋力と走力を身に着けて、今よりも速く、そして遠くへロードバイクへ行けると、もっと世界は広がります。

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