自転車のディスクブレーキはなにも目新しいものではない。
実は私も小学生の時乗っていたフラッシャー付きの自転車にはリアブレーキがディスクブレーキだった。
あの頃の自転車って、めっちゃ進んでいたよな。ウィンカー、ブレーキランプついていたし。
で、ロードバイクのディスクブレーキだが、次のバイクには真剣にディスクブレーキ搭載車を考えている。そんなロードバイク用ディスクブレーキを考察してみる。
この記事の目次
MTBではディスクブレーキはデファクトスタンダード
現在販売されているMTBでは、そのほとんどがディスクブレーキとなっているようです。
Vブレーキなどのブレーキを装備しているMTBを探す方が難しいくらいです。
それはなぜかというと、ディスクブレーキのメリットがそのまま生きてくるからです。
まずはディスクブレーキのメリットを見ていきましょう。
ディスクブレーキのメリット
ディスクブレーキのメリットはたくさんあります。
ブルべな私はそのメリットを本当に受けたいと思っています。デメリットに目をつぶっても。
それではディスクブレーキのメリットを見ていきましょう。
雨・泥・汚れ・悪天候に強い
雨中の走行をすると水分はどこに行くでしょう。当然ですが回転するホイールでは外側に行きます。またタイヤに近い位置にあるリムは路面からの影響をもろに受けます。
通常のキャリパーブレーキはリムにブレーキシューを押し付けてブレーキ力を得ています。
悪天候になると、ゴムのブレーキシューを使ったブレーキは一気にブレーキ力が下がります。
またブレーキシューの減りも問題となります。
ご存じの通りゴムというのは水分がつくと利きが悪くなり、ゴム自体のヘリも非常に早くなります。雨中のダウンヒルを続けると本当にあっという間にブレーキシューが減っていくのがわかります。
リムというホイールの外側に位置をしている通常のキャリパーブレーキは雨や悪天候時には非常に弱いことがわかります。
それに対してディスクブレーキはホイールの中心であるハブに取り付けられていて、このような外部からの影響を受けにくい場所にあります。
レバー入力に対して制動力のバランスがいい
リムをブレーキシューで締めあげるキャリパー式のブレーキは入力に対して、非常にシビアです。ブレーキ効かないとレバーを締めあげるといきなりロック寸前までブレーキ力が立ち上がります。
入力に対して、コントロールの幅が非常に少ないです。
このため、オレはいつも握力増強に怠りがありません。結局握力(持続力)勝負になりますから。
それに比べ、ディスクブレーキは悪天候時も含め、レバー入力に対して、非常に素直にブレーキをコントロールできます。
必要な時、必要なだけコントロールをできるというヤツです。「ブレーキのタッチがいい」という言い方もできるかも。
油圧式ディスクブレーキ
油圧式(ハイドロリック)ディスクブレーキは自動車やオートバイで使用されている ブレーキと同じ構造をしています。
軽いレバー操作で強力なストッピングパワーを生み出すことができます。
ワイヤーの代わりに油を使用するため、いろいろなメリットがあります。
たとえば小さいフレームにワイヤーを使うと角度がタイトになり動きが渋くなると言うようなことも油圧であれば起こりません。
デメリットはホース内にエアが入ってしまった場合ブレーキがきかなくなります。またこのエアを抜く作業を「エア抜き」といいますが、出先で簡単に行えるというものではないので大変です。
またホイールを外した状態でレバーを握ってしまうと、バッドが出てしまい、元に戻すのが大変です。輪行時などは対策が必要です。
しかし、このようなでメリットがあっても、油圧式ブレーキのタッチの良さは最高です。
機械式ディスクブレーキ
オイルではなく通常のキャリパーブレーキと同様のワイヤーでブレーキパッドの開閉操作をしています。
油圧のタッチの良さにはかないませんが、キャリパーブレーキよりは段違いにききます。
また油圧とは違いパッドの開閉をリターンスプリングなどで行っていますので、ホイールを外した状態でレバーを握っても元の位置に開きます。
メンテナンスもワイヤーですので通常のキャリパーブレーキと同様の感覚で行うことができます。
そして最大のメリットは通常利用をしているブレーキレバーをそのまま利用できることも上げられます。
連続して使うブレーキに強い
その構造上、連続してブレーキを使っても性能が落ちにくいです。
ブレーキは運動エネルギーをブレーキという構造で熱エネルギーに変え、スピードを落としますが、ディスクブレーキはそのプレートがむき出しになっていて、熱エネルギーの放出が有利形状になっています。
リムの構造を簡単に軽くできる
キャリパーブレーキの場合、その構造上でリムのブレーキ面をある程度の強度を保持する必要があります。
ある程度の年月リムブレーキのホイールを見ると、ブレーキシューでリム表面が削られてきます。そのため厚みが必要になり、ホイール外周が重くなるわけです。
それに対してディスクブレーキ線用ホイールであれば、リムはタイヤ保持のみでいいわけですから外周軽量化にもつながります。
カーボンホイールで溶ける心配がない
カーボンホイールの場合、下り坂でブレーキをかけすぎるとリムが溶ける心配がありましたが、ディスクブレーキなら、その心配はありません。
ディスクブレーキのデメリット
当然ですが、メリットもあればデメリットもあります。
専用設計のフレームが必要
当然ですが、ディスクブレーキを搭載するため、ブレーキ本体を本体に取り付けるため、専用のフレーム、そして専用のフォークが必要になります。
今持っているフレームに後付けということはほぼ不可能です。
ディスクブレーキ専用のフレーム・フォークを準備する必要があります。
使用パーツ点数が増えるため重量が増加する
キャリパーブレーキに比べ、パーツ点数が増えるため、間違いなく重量増加になります。
コストが高くなる
当然ですがキャリパーブレーキよりもコストが高くなります。
またすべて買い替えになる可能性があるためイニシャルコストも増大です。
ホイール
ホイールもディスクブレーキ専用のホイールになります。
とくにフロントホイールは従来のラジアル組やスポーク本数を減らすことができませんので、専用に加え重量増加になります。
輪行や駐輪などに気を使う
ディスクブレーキ車は、輪行・駐輪に非常に気を使います。
ブレーキディスクは非常に薄く軽い素材です。軽くぶつけただけでもゆがむ可能性があります。
曲がってしまうと、最悪走行不可能になる恐れがあるため、輪行や駐輪には非常に気を使います。
まとめ
以上、ロードバイクのディスクブレーキについてメリット、デメリットを上げてみました。
これらのことを見ても、ディスクブレーキの魅力は高いです。
私自身、ディスクブレーキ搭載のMTBを所持しているのですが、このバイクを乗って峠を下った時の衝撃は忘れもしません。
軽いタッチでロードバイクの倍くらいあるMTBの車速が一気に落ちるのです。それも安全に。それ以来ロードバイクにもディスクは必要という認識になってきました。
昨今になり、ロードバイクのディスク搭載車が多数リリースをされています。
私自身、次の買い替えは間違いなくディスクブレーキ搭載のロードバイクと決めています。
国内でバイクを乗るとブレーキを使う場面が非常に多いので、そのメリットは大きいと考えています。